わたしが、初めて降格されたときは、最初に聞いたときには、そうでもなかったのですが、徐々にダメージが蓄積する感じで、一時はかなり落ち込みました。新しく辞令の出た職場も決して行きたいところではなかったため、ひとりになるとため息ばかりついていました。

時間があると、考えてもどうしようもないこと(例えば降格された理由)を、考えてしまいます。またこの人事を決めた人を、悪く考えている自分に気づくと慌ててその考えを消していました。どうしても、自分は悪くない、こうなったのは、自分以外のせいだと思いたいのです。

やはり、サラリーマンにとって人事は大きなウエイトを占めているということを思い知りましたし、人事権を持っている人間には、勝てないと思います。所詮使われている人間です。自分の代わりになる人材はたくさんいるのです。

左遷や降格などは会社では話しにくい内容です。そのため、正直に家族に話し、この状態を続けないためにも一人で悩みを抱え込まないことです。家族や、会社と関係ない友人がいればその人達と話すことです。わたしも自分が気にするほどには、家族は気にしていないことがわかり安心しました。悩みは誰かと共有するだけで減ります。

降格や左遷は長いサラリーマン人生で一度も経験しない方が珍しいくらいの気持ちでいた方がよいと思います。それにリストラされるわけではないので一気に生活に困る訳でもありません。また降格、左遷されても給料の額は、たいして変わらない人もいます。

ただ気を付けたのは、新しい職場で気落ちした様子を見せないことでした。それは、新しい職場を以前の職場より低く見ることにつながり、今の職場の人たちにとても失礼な態度だと思ったからです。そして以前のようには、休日出勤や、残業は、極力しないけれど、時間内は、手を抜かず今までに比べても濃い時間を過ごすように心がけました。

プライベートの時間と仕事の時間が、以前はあいまいで仕事を家ですることも多かったのですが、これを機にすっぱりと止めました。休日も、新しいことをはじめて、休日の生活は、依然と比べてかえって充実しています。

むしろ、左遷や降格で、今までよりも仕事以外で自分の自由になる時間が増える人は多いのではないでしょうか。せっかくの機会ですので、人生を設計しなおすよいタイミングをもらったと思って、仕事中心の生活スタイルを見直すことをお勧めします。

ただのんびり過ごすのではなく、この機会に何かを始めることです。思い切った変化があるとよいですね。今までの日常の延長ぐらいだと変わらないと思います。また、今までのやり方を反省して、もう一度会社でやり直して這い上がるのもひとつの選択です。自分の選んだ道を歩んでください。

ここで終わりではありません。まだ先は長いのです。しっかりとした目標をもって過ごしていきましょう。いずれにしろ空いた時間をどう使うかで左遷・降格後の人生が決まるはずです。使い方次第でいくらでもその後の人生をプラスに変換できるはずです。あなたがやりたいことにチャレンジしてください。