仕事は、必ずしも自分の希望する職種に付けるわけではありません。むしろ希望するものと違う職種を仕事としている人が多いのではないでしょうか。会社で適性に応じた配置換えもあるかもしれませんが、希望が通るわけではありません。

自分の適性がどこにあるのかを見分けるのはとても難しいことだと思います。それがわかっているだけでもその人は、わかっていない人よりも幸せです。最後まで自分の適性に気づかないで仕事をつづける人もいます。

多くの人にとって仕事をする最大の目的は、生活をするためのお金を稼ぐことです。生活するためのお金がじゅうぶんにある人は、働く必要はありません。自分の好きなことをやって過ごすことができます。またお金があって働くことが好きな人は、自分が好きな仕事を選ぶことができます。

今の仕事が自分にあっていないと気づいたら、まずは今の仕事を好きになるために努力をしてほしいのです。仕事は、奥が深いです。また多面的です。最初は気乗りのしない仕事でも取り組むうちに、しだいに興味を持つようになり、その仕事で成果を上げる人も多いのです。

自分の適性が、なかなかわからないように、仕事の持つ魅力も、なかなかわからないものです。関連する仕事の本で興味が持てるものを読んで実践してみるのも、今の仕事を好きになるために効果があります。本を読むのが苦手な人は、比較的薄く興味の持てそうなもから読んでみることです。

自分で考え、工夫することで仕事は、面白くなってきます。いわれたことだけをやる受け身の状態だと、やらされ感だけが残ります。小さなことでよいので自分で工夫して取り組むことが楽しさを生みますし、それが仕事への興味を生んでいきます。

同じ時間を働くのなら、その仕事に少しでも興味を持って働けるほうがよいに決まっています。小さくともよいので自分の興味が持てることはないか探してみてください。もう一度言います。仕事は奥が深く、多面的です。見方を変えればあなたに合ったところが見えてくる可能性があります。

そういう努力はもう何年もやって、今の仕事の魅力も少しはわかるけれども、やっぱり自分には合わないと感じている人はいるはずです。自分が本当にやりたい仕事に気づいたときが、今の仕事が自分に合っていないと思うときなのかもしれません。

その場合には配置転換が希望できる会社もあるので制度を利用することもできます。また転職を検討することも必要でしょう。ただし配置転換も転職もできない人はどうすればよいのでしょう。

そのときは、仕事は生活するための手段だと割り切って働くようにしましょう。そしてプライベートの時間を充実させるのもよいでしょう。興味が持てないものは、無理をせずにそれなりに仕事する。会社に行くことが嫌にならないように回りの同僚とできるだけ楽しくやることにウエイトを置くなどするとよいかもしれません。

昇進は難しくなるかもしれませんが、それもひとつの生き方です。ほとんどの人は、自分の適性に合った仕事だけをすることはできないのですから。